「逆にインド人をダマしてみる」



やられっぱなしのインド旅行、ぼられっぱなしのインド旅行。

私は、大きくだまされることは、ありませんでしたが、

こつこつボラれていたように思います。


なんせ、私、コツコツいくタイプですから。


なので、いつか、逆にインド人をはめてみようと思っていましたが、

インド旅行、最終日に、その機会が訪れました。


メインバザールの宿の前で、空港に行くタクシーを待っていたら、

太鼓売りがやってきました。

太鼓を持てるだけもっています。10個くらいでしょうか。

砲台を付けすぎたガンキャノンかと思いましたよ。


私は、インドで売っている太鼓にちょっと惹かれていたのですが、

今の今まで、それほど欲しいという訳でもなかったので、

買おうともしていませんでした。


ですが、インドをいざ去ると考えると、

急に太鼓がほしくなったのです。


「ごはんよー」って呼ばれると、
逆に、今やってる宿題を続けたくなるでしょ?

あれと、同じです。

「全力坂」は、もはや、エロ番組でしょ?

それと、同じです。




まぁ、いつも通りに、太鼓売りは、しつこくつきまとってきます。

しかし、今回ばかりは、私も、付きまとって欲しいので、正直うれしい。

宝くじで、1億円あたった時のように喜んでいました。

で、うしゃうしゃ、喜んでいたら、


太鼓売りは、私の時計に興味を持ちだしました。

じとーって、見てます。よっぽど、気になるのでしょうか。

そっ、そうだ!?

こ、これで、インド人をだますことができるかもしれない。

よっしゃ、クリリンの分まで、やってやる。

そして、クリリリリンの分までも、やってやる。



意気揚々と、時計の説明をしてやることにした。


「これは、日本製の20$の高級時計だ。

ほら、いろんなライトがつくし、ストップウオッチもついてるし、

カレンダー機能やアラームもついてる。しかも、デジタルだぞ。

まさにジャパニーズテクノロジーだ。

すごいだろ?これは、俺のお気に入りなんだ。」


日本製20$は嘘で、実際はバンコクで2$で買ったものだが、

機能はあるし、実際便利でお気に入りだった。


と言うと、太鼓売りは、もう、しんぼうたまらん顔をして、

興味しんしんだ。


ちょろいちょろい。簡単なもんだ。

インド人は、攻め(だますこと)が強くても、

守り(だまされる)は弱いんだな、さては。


「その時計を見せてみろ」というので、渡して見せてやった。

太鼓をたくさん担いでいるので、走って逃げれないと思ったからだ。


太鼓売りは、

「どこにもMADE IN JAPANって書いてないぞ」

と、言ってきた。


うっ・・・。


い、いつから、きみ、そんなに賢くなったんだね・・・・?


お、おれ、全面的にひるむ。



さ、さすがに、売買はインド人の土俵か。

敵もやるもんだ。


ひるみながらも、なんとか、

「あ、そう。いらないなら、あげないけど。」

と時計を取り返そうとすると、

指を絡ませ、腕をからませ抵抗してくる。


「これくれ、これくれ。」

と言ってくる。


こ、これは、完全に、かかっている。


針が喉の奥まで、バックリ食いついている。

韓流スターに、食いつくうちのオカン並だ。


なにが、ペ・ヨンジュン様だ。

ぺは、カトちゃんの方が先だぞ。


しかし、インド人といえど、己の欲しい物には、骨抜なようだ。

「ぺ」の法則と名付けよう。


私は、ちょっと、めんどくさそうに、

「 じ、じゃあ、お前の持っている、その一番でかい太鼓と

 交換してやってもいいぞ・・。べ、べつに欲しかないがな・・。 」



というと、


「この太鼓は、高いぞ。

あと、3ドルの現金をよこせ。」

といってくる。


うっ、うむっ!

確かに、高そうだ!

あと、3ドルなら、払ってもいいかー。

どうせ、俺の時計は2ドルだし。

えーと、財布はどこかな・・・。

財布、財布、財布は・・・。


ここだっ。



って、うぉぉぉぉいいいいいい!!!



あっ、あぶない、あぶない。


また、インド人に金を払いかけている俺がいる。

しかも、喜んで払おうとしてた・・・。


キム・ジョンイルおかかえの喜び組でも、

こんなに喜んだことはないだろう。



そんな太鼓、時計の20ドルで、十分だ。

隙をみせれば、つけ込んでくる、あやうくやられる所だった。


太鼓が欲しくてたまらない、この俺に、

逆に「ぺ」の法則を使ってくるとは・・・。


「い、いやっ、3ドルは払わない。じゃあ、交渉決裂だな。」

といい、時計を取り上げようとすると、

また、指と腕をからませて抵抗してくる。


相変わらずの、食いつきっぷりだ。


このインド人とはこの一部始終を無限に続けられそうだが、

俺に、そんな願望は毛頭ないので、

「交換するのか、しないのか、どっちだよ。」

と言うと、


インド人は、ついに、

「分かった分かった、それで交換だ。」

とあきらめた。


・・・・・。

・・・・・。


お、おれは、ついに、やった。

インド人を逆にだましてやったぞ。

うっほっほーい。うしゃしゃしゃしゃ。


かぁちゃーん、ついに、やったよぉぉぉぉぉ。

あのインド人をだましてやったよおおおお。

ぶひゃひゃしゃらうしゃしゃしゃしゃ。


に、日本のみなさん、ついに、カタキを討ちました。

インド人にさんざんダマされてきたカタキをついに討てました。


これは、日本の総理から、国民栄誉賞が、もらえるに違いない。

というより、日本の総理になってくれってゆわれるかもしれない。

さんぱつだ、さんぱつに行かないと。


2ドルの時計と、でかい太鼓を交換したんだ。

いくらなんでも、この太鼓が2ドルより安いわけはあるまい。


空港送迎のタクシーが来たので、いきようようと乗り込む。

最後に、いい経験ができた。

終わりよければ、すべてよしだ。


ふーー、車窓を見ながら、インドでの旅行を思い出す。

あー、ほんとに、インド旅行を決行してよかった。


旅先で出会ったインド人達の顔を思い浮かべてみる・・・。


・・・・。

・・・・。

ひとつも、いい思い出がない。




こんなことって、あるの?

ねえ、あるの?

あっていいの?




あー、そうだ。

ふいに太鼓の値段が気になり、

運ちゃんに、聞いてみることにした。

まあ、10ドルはくだらないだろうがな。

だーはっはっは。 

ぶひゃっひゃひゃひゃひゃひゃあ。

あーひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ。

ぶあはっはっはっは。

あー、笑いすぎで腹いて。腹まじいて。

助けて、腹いたい腹。助けてー、ひゃひゃひゃひゃ。



こ、こんな時は、確か、あれだ、

ラマーズ法だ。


ひっひっふー。

ひっひっふー。

ひっひっふー。


ふー。なんとか落ち着いた。。。


*説明しよう

保健体育を特に勉強しすぎた俺だからこそ、

この腹痛地獄から抜け出せたのだ。





ふーー、腹もおさまってきたので、

そろそろ、太鼓の値段でも聞いてみるか。




このさー、ウルトラ ゴージャスな太鼓ってさー

ウププププ。 プスススー

現地価格でいくらくらいなのかなー?

プスススー。

まあ、君には検討つかないくらいー

高いとは思うんだけどぉーー

ウプウプププ プスススー




こみ上げる笑いを抑えもせずに聞くと、


「 
  ・・・・・・・。

  ・・・・・・・。

 1$しないんじゃないか。



と言われる。




ズコーーーーーーーッ。 (派手に雛壇から転げ落ちながら)




ま、ま、ま、まじっすか!?

あんなにがんばたのに?


がむばたセヨーーーーー。



うぅぅぅぅぅ、ま、また、まけた・・。



最後の最後まで、インド人にやられた俺。

せ、切なさを消せやしない。


バイバイ みんな・・・。

(自分を犠牲にして、セルの自爆から地球を救う悟空のような顔で)




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